【症例紹介】50代男性|スクワット・しゃがみ込みで右足首の前が詰まる|過去の腓骨骨折も含めて確認した一例

こんにちは!
名古屋市東区の整体「UNITYボディコンディショニング」の山崎です。
今回は、実際にご来院いただいたお客様の症例をご紹介します。
症状や経過には個人差がありますが、同じようなお悩みをお持ちの方の参考になれば幸いです。
はじめに
今回は、
「スクワットやしゃがみ込みをすると、右足首の前が詰まって痛い」
というお悩みでご相談いただいた、50代男性の症例をご紹介します。
お仕事では会社を経営されており、普段から身体づくりのためにトレーニングをされています。
特に深くしゃがんだ時に、
- 右足首の前が詰まる感じがする
- 足首周囲に痛みが出る
- 左右でしゃがみやすさが違う
といった状態が気になっていました。
また、お話を伺うと、
3年前に右腓骨を骨折した既往
がありました。
足首の前が詰まるからといって、必ずしも前方の組織だけに問題があるとは限りません。
今回は、しゃがみ込み時の足関節の動きと過去の外傷歴を確認しながら、足関節後方を走行する長母趾屈筋にも注目して評価・施術を行った一例です。
症状や施術後の変化には個人差がありますが、同じようなお悩みをお持ちの方の参考になれば幸いです。
ご相談時のお悩み
ご相談者スクワットをした時に、右の足首の前が詰まる感じがするんです。



しゃがみ込みでも同じ感じがありますか?



あります。深くしゃがもうとすると、右足首の前が詰まって、その周りも痛くなります。



普段歩いている時よりも、足首を深く曲げた時に気になりますか?



そうですね。普通に歩くより、スクワットや深くしゃがんだ時の方が気になります。



以前、右足首や右脚をケガされたことはありますか?



3年くらい前に、右の腓骨を骨折しています。



分かりました。足首の前だけでなく、骨折した周囲や足首の後ろ側も含めて確認してみます。
ここで重要なのは、
「足首の前が痛い=前側だけを施術する」
とは限らないことです。
足首を深く曲げる動き、いわゆる足関節背屈では、距骨が後方へ移動する動きが必要になります。
長母趾屈筋腱は距骨後方の腱溝を通過するため、その硬さや滑走性の低下によって距骨の後方移動が制限されると、二次的に足関節前方で詰まり感が生じる可能性があります。
今回は、この点も踏まえて評価を行いました。
評価から考えられたこと
まず、実際にスクワットとしゃがみ込みを行っていただき、
どの角度から右足首の詰まり感が出るのか
を確認しました。
今回特徴的だったのは、
- スクワットで深くしゃがむと右足首前方に詰まり感が出る
- しゃがみ込みでも同様の症状が出る
- 足関節を深く背屈する動作で症状が出やすい
- 3年前に右腓骨骨折の既往がある
という点です。
特に今回は、過去に右腓骨を骨折していることから、
足関節後方〜腓骨周囲の組織の動きにも左右差がないか
を確認しました。
ここで注目したのが、
長母趾屈筋(ちょうぼしくっきん)
です。
長母趾屈筋は、腓骨後方から始まり、足関節の後方を通って母趾までつながる筋肉です。
一見すると、
「親指を曲げる筋肉と、足首の前の詰まりに何の関係があるの?」
と思われるかもしれません。
しかし長母趾屈筋腱は、足首の後方で距骨のすぐ近くを通過しています。
そのため、足関節背屈時にこの部分の滑走性が低下していると、足首の動きに影響する可能性があります。
長母趾屈筋腱の周囲にはKager’s脂肪体とは別の脂肪組織が存在し、腱の動きに合わせて移動することが報告されています。
つまり、この部分は単に筋肉や腱だけではなく、
腱・周囲脂肪組織・周辺軟部組織が滑らかに動くこと
も重要だと考えられます。
過去の腓骨骨折との関係は?
今回、3年前に右腓骨を骨折されています。
ただし、
「3年前の腓骨骨折が、今回の痛みの原因です」
と断定することはできません。
骨折や捻挫などの外傷後に長母趾屈筋腱周囲の組織に動態異常や癒着がみられ、疼痛との関連が考えられます。
そのため今回は、
過去の骨折歴も一つの情報として、
右足首後方の組織が十分に滑走しているか
を確認することにしました。
今回行った施術
今回は、痛みを感じている足首の前側を強く押すような施術は行いませんでした。
評価をもとに、
右の長母趾屈筋と、その周囲組織の滑走性
に対してアプローチを行いました。
長母趾屈筋腱周囲の滑走性を改善する方法として、
- 長母趾屈筋を骨に対して徒手的に剪断する
- 長母趾屈筋を骨から離れる方向へ変形させる
- 長母趾屈筋の収縮と伸張を繰り返す
強く押すというより、組織同士の動きを出していく
ことを意識して施術しました。
施術後の変化
施術後に、症状が出ていたスクワットとしゃがみ込みをもう一度確認しました。



さっきよりしゃがみやすいですね。足首の前の詰まりもだいぶ楽です。



最初より深くしゃがめるようになっていますね。右足首の前に感じていた詰まりや痛みにも変化が出ています。



左右の差もさっきより気にならないです。



今回は長母趾屈筋周囲へのアプローチ後に変化がみられました。ただ、これだけで長母趾屈筋が原因だったと判断することはできません。3年前の骨折歴もありますので、実際にトレーニングをした時の状態も含めて経過を確認していきましょう。
同じようなお悩みの方へ
足首の前が詰まるという症状は、
必ずしも足首前方だけに問題があるとは限りません。
特に、
「スクワットすると足首の前が詰まる」
「深くしゃがめない」
「片側だけ足首が硬い」
「足首を曲げると前側が痛い」
「昔、足首や腓骨を骨折したことがある」
「捻挫してから足首の動きが悪い」
といった場合には、
足首前方だけでなく、
距骨の動き、足関節後方の筋・腱、周囲軟部組織の滑走性
なども確認する必要があります。
今回取り上げた長母趾屈筋腱の周囲には、腱を取り囲む脂肪組織が存在し、母趾の運動に伴って実際に移動することが超音波研究で確認されています。資料では約3.7mm近位へ移動したと報告されており、腱周囲の滑走に関与する可動性組織として考察されています。 長母趾屈筋1
UNITYボディコンディショニングでは、
「足首が痛いから足首だけ」
と決めつけるのではなく、
過去のケガや現在の動作を確認しながら、症状と関係が考えられる範囲を一つずつ評価していきます。
スクワットやしゃがみ込みで足首が詰まる、以前の骨折や捻挫後から動きにくさが残っているという方は、お気軽にご相談ください。
※症状や施術後の変化には個人差があります。







