クラシカルオステオパシーセミナー第2回|健康とは何か、疾患はどのように進むのか

こんにちは!
UNITYボディコンディショニングの山崎です!
名古屋市東区芳野・森下駅近くで、
不調や痛みの改善を目指した
ボディコンディショニングサロンを運営しています。
はじめに
今回も東京にて、月に1回開催されているクラシカルオステオパシーセミナーの第2回目を受講してきました。
今回のテーマは、健康の定義と疾患が生じていく過程についてです。
生理学や病理学の内容も多く、細かな仕組みまで理解するには時間がかかります。しかし、身体をより深く理解し、一人ひとりの状態を丁寧に見ていくためには、欠かすことのできない学びだと感じました。
今回特に印象に残ったのは、健康とは単に「痛みや病気がない状態」ではないという考え方です。
私たちの身体は、仕事や運動、睡眠、精神的な負担、気温や気圧など、さまざまな影響を受けています。そのなかで絶えず変化しながら、身体全体の秩序を保ち、環境に適応し続けています。
今回は、クラシカルオステオパシーでは健康や疾患をどのように捉えているのかについて、できるだけ分かりやすくまとめていきます。
健康とは、病気がないことだけではない
WHOでは健康について、身体的・精神的・社会的に良い状態であり、単に病気ではない、あるいは虚弱ではないことだけを意味するものではないと定義しています。
クラシカルオステオパシーにおいても、健康は「症状がないこと」だけでは捉えられていません。
身体を構成するそれぞれの組織や機能が互いに協力し、全体として一つのまとまりを保っている状態が「健全」であると考えられています。
たとえば、腰に痛みがあったとしても、腰だけが身体から独立して存在しているわけではありません。
姿勢や動作、呼吸、血液やリンパ液の循環、神経の働き、過去の外傷、日常生活で繰り返される負担など、さまざまな要素が関係し合っています。
そのため、症状が出ている場所を確認することはもちろん大切ですが、それだけではなく、身体全体のなかで何が起きているのかを考えることも重要になります。
健康を支える3つの柱
クラシカルオステオパシーでは、健康を支えるものとして、大きく3つの要素が挙げられています。
1.構造が調整されていること
骨、筋肉、靱帯、血管、そのほかの組織など、身体を構成する構造が適切な関係を保っていることです。
身体の構造は、単に形を作っているだけではありません。
筋肉が収縮すること、関節が動くこと、血液が流れること、神経が情報を伝えることなど、身体の機能とも密接に関係しています。
2.機能が調整されていること
神経、循環、呼吸、消化、代謝など、身体のさまざまな機能が協調して働いていることです。
一つひとつの機能を別々に見るのではなく、それぞれがどのように関係しながら身体全体の働きを支えているのかを考えます。
3.環境に対して適応できていること
私たちの身体は、気温や気圧、仕事の忙しさ、運動量、睡眠、精神的な負担など、さまざまな環境の変化にさらされています。
健康とは、こうした変化や負担が一切起こらないことではありません。
変化が起きたときに、その影響を受けながらも身体が調整し、全体の秩序を保ち続けられることが重要になります。

「クラシカルオステオパシーにおける健康を支える3つの柱。構造・機能・環境への適応を示した図」
健康は「変わらない身体」ではない
オステオパシーの創始者であるA.T. Stillは、**「Life is Motion(生命は動きである)」**と述べています。
ここでいう動きとは、関節が曲がったり伸びたりすることだけではありません。
血液の循環、神経の伝達、呼吸、細胞の活動、内臓の運動など、身体の中では常にさまざまな動きが起こっています。
私たちの身体は、外から見ると同じ状態を保っているように見えても、内部では絶えず変化しています。
生命を構成する物質は分解と再構成を繰り返し、その流れのなかで全体としての秩序を維持しています。
つまり健康とは、「何も変わらない身体」ではありません。
日々変化しながらも、その変化に適応し、身体全体としてのまとまりを保つことができている状態と考えられています。
痛みがないことと、健康であることは同じなのか
痛みがないことは、もちろん大切です。
しかし、痛みがなければ身体のすべてが良い状態であるとは限りません。反対に、痛みがあるからといって、身体のすべてが悪くなっているとも限りません。
私たちの身体には、日常生活で受ける負担や環境の変化に対して、調整し、代償する力があります。
ある部分に負担がかかっていても、ほかの部分が補うことで、しばらくは症状を感じずに生活できることもあります。
しかし、その負担が長く続いたり、身体が対応できる範囲を超えたりすると、痛みや動きにくさ、疲労感などとして現れることがあります。
クラシカルオステオパシーでは、現在現れている症状だけでなく、身体がこれまでどのように負担へ適応してきたのか、その過程も含めて考えます。
疾患の過程に関わる循環と神経
身体の組織が正常に働くためには、血液によって酸素や栄養が届けられ、不要になった物質が回収される必要があります。
また、神経は身体の状態を感知し、筋肉や内臓などへ情報を伝えています。
クラシカルオステオパシーでは、血液やリンパ液の循環と神経の働きが協調していることを、組織の健全性に関わる重要な要素として捉えています。
反対に、体液の流れや神経の働きが何らかの理由で妨げられると、組織を取り巻く環境にも変化が生じます。
その要因としては、幼少期や青年期に受けた負担や外傷、姿勢の変化による緊張やアンバランス、天候や気圧などの環境変化が挙げられています。
病変の初期にみられる「浮腫」
今回の内容では、病変の初期にみられる変化として「浮腫」が取り上げられていました。
浮腫とは、細胞と細胞の間に存在する間質液が過剰に増えた状態です。

毛細血管から外へ出た水分には、酸素や栄養素が含まれており、周囲の細胞へ届けられます。
その後、水分の一部は血管内へ戻り、血管だけでは回収できなかった分はリンパ管によって回収されます。同時に、細胞から出た二酸化炭素や老廃物も回収されます。
しかし、次のようなことが起こると、間質液が過剰に増えて浮腫につながります。
- 血管から水分が出過ぎる
- 水分を血管内へ十分に戻せない
- リンパ管による回収がうまくいかない
浮腫というと、脚や顔に見られる「むくみ」をイメージする方が多いかもしれません。
しかし、ここでいう浮腫は、見た目に分かるむくみだけではなく、組織のなかで起こる体液の変化も含めて考えられています。
浮腫が起こる4つの仕組み
浮腫が起こる仕組みは、大きく4つに分けられます。
1.血管内静水圧の上昇
毛細血管の外へ水分を押し出す力が強くなった状態です。
心臓のポンプ機能の低下、腎機能の低下、静脈血栓、妊娠による静脈の圧迫などが挙げられています。
2.血管透過性の亢進
炎症などによって血管の隙間が広がり、血漿や物質が血管外へ移動しやすくなった状態です。
炎症部位へ白血球を移動させるために必要な反応ですが、同時に血漿やアルブミンも血管外へ出やすくなり、間質液が増加します。
3.リンパ管の閉塞
血管内へ戻らなかった余分な間質液は、リンパ管によって回収されます。
リンパ管が閉塞または狭窄すると、間質液を十分に回収できなくなり、浮腫につながります。
4.血漿膠質浸透圧の低下
血液中のアルブミンが減少すると、血管外へ出た水分を血管内へ引き戻す力が弱くなります。
肝臓でのアルブミン合成の低下、腎臓からのアルブミン喪失、栄養不足などが挙げられています。
身体は一つの部分だけでは成り立たない
今回の学びを通して改めて感じたのは、身体の一部分だけを切り離して考えることの難しさです。
筋肉、関節、神経、血管、リンパ、呼吸、内臓、代謝などは、それぞれ別のものに見えても、身体の中では互いに関係しながら働いています。
たとえば腰痛であれば腰だけ、肩こりであれば肩だけを見るのではなく、
- どのような姿勢や動作で負担がかかっているのか
- ほかの関節は十分に動いているのか
- 呼吸や胸郭の動きはどうなっているのか
- これまでにどのような外傷を経験しているのか
- 日常生活ではどのような負担が繰り返されているのか
など、身体全体のなかで考える必要があります。
これは、「身体のすべてが症状の原因になる」という意味ではありません。
症状のある場所を大切にしながらも、そこだけにとらわれず、身体全体の関係を丁寧に確認していくということです。
UNITYで大切にしていること
UNITYボディコンディショニングでも、症状が出ている場所だけを見るのではなく、問診や姿勢、動作の確認を通して、身体全体の状態を捉えることを大切にしています。
同じ腰痛や肩の痛みであっても、これまでの外傷、仕事やスポーツでの身体の使い方、生活環境などは一人ひとり異なります。
そのため、症状名だけで施術内容を決めるのではなく、現在の身体がどのような状態にあり、どのような負担に適応しているのかを確認したうえで、その方に必要な方法を考えていきます。
施術者が一方的に身体を整えるのではなく、ご自身の身体で起きていることを一緒に確認しながら、これからもやりたいことを続けられる身体を支えていきたいと考えています。
まとめ
クラシカルオステオパシーでは、健康を単に痛みや病気がない状態としてではなく、身体が絶えず変化しながら全体の秩序を維持し、環境に適応し続けられる状態として捉えています。
健康を支えるものとして考えられているのは、次の3つです。
- 身体の構造が調整されていること
- 身体の機能が協調していること
- 環境の変化に適応できていること
身体の中では、筋肉や関節だけでなく、循環、神経、呼吸、代謝など、さまざまな働きが互いに関係しています。
症状が現れている場所を確認することはもちろん大切ですが、その場所だけではなく、身体全体の関係を見ていくことも必要です。
生理学や病理学には細かな内容も多くありますが、曖昧な理解のままにせず、これからも繰り返し学びながら、日々の身体の評価や施術に生かしていきたいと思います。
セミナー後に少しだけ
セミナー後は、せっかく東京まで来たので、少しだけ寄り道をしてきました。
まずは東京大神宮へ。
東京大神宮といえば縁結びで知られているため、恋みくじも引いてみました。普段はそこまで占いを気にする方ではないのですが、実際に引いてみると書かれている内容をしっかり読んでしまいます(笑)。
結果については、今後のお楽しみということにしておきます😏

「東京大神宮で引いた恋みくじ」
その後は浅草へ移動し、気になっていた鴨ラーメンを食べました🍜
鴨の旨みを感じられるスープで、セミナー後の空腹もあり、とてもおいしくいただきました。学びが目的の東京ですが、こうして少し街を歩いたり、おいしいものを食べたりする時間も楽しみの一つになっています!

「らーめん鴨to葱 浅草店」
今回学んだ内容は、まだ自分の中で整理しきれていない部分もあります。復習を重ねながら、次回のセミナーに向けて引き続き勉強していきたいと思います📚

