食いしばりと腰痛は関係ある? なかなか改善しない腰痛で見落とされやすい「顎」の話

こんにちは!
UNITYボディコンディショニングの山崎です!

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目次

はじめに

腰痛というと、

  • 腰の筋肉
  • 骨盤の歪み
  • 姿勢

などに注目されることが多いですが、実は近年の研究では「顎関節症(TMD)」や「食いしばり」と慢性腰痛との関連も報告されています。

もちろん、

「食いしばりが腰痛の原因です」

と断定できるわけではありません。

しかし、

  • 腰痛がなかなか改善しない
  • 首肩こりも強い
  • 呼吸が浅い
  • ストレスを感じやすい

という方では、顎の状態が関係している可能性があります。

今回は、研究報告をもとに食いしばりと腰痛の関係について解説します。

食いしばりとは?

食いしばり(Bruxism)とは、

無意識に上下の歯を強く接触させる習慣のことです。

代表的なものとして、

  • 睡眠中の歯ぎしり
  • 日中の噛みしめ
  • 奥歯を常に接触させる癖(TCH)

などがあります。

本来、安静時には上下の歯は接触していない状態が正常とされています。

しかし、

  • ストレス
  • 集中作業
  • 緊張
  • 睡眠不足

などによって無意識に噛みしめてしまうことがあります。

腰痛と顎関節症の関連を示した研究

2020年に発表された大規模研究では、

約65,000人の腰痛患者を対象に調査が行われました。

その結果、

腰痛患者は顎関節症(TMD)を発症するリスクが高い

ことが報告されています。

この研究は、

「腰が悪いから顎が悪くなる」

あるいは

「顎が悪いから腰が痛くなる」

といった単純な話ではありません。

重要なのは、

腰痛と顎関節症には共通する背景が存在する可能性

が示されたことです。

なぜ顎と腰が関係するのでしょうか?

現在考えられている要因はいくつかあります。

① 身体が常に緊張した状態になる

食いしばりが強い方では、

  • 咬筋
  • 側頭筋
  • 胸鎖乳突筋
  • 斜角筋

などの筋緊張が高くなりやすいことがあります。

すると、





胸郭

体幹

という形で全身の緊張が強くなりやすくなります。

慢性腰痛の方を評価していると、

腰だけではなく首や胸郭まで硬くなっているケースは少なくありません。

② 呼吸が浅くなる

食いしばりがある方は、

呼吸が浅くなっていることがあります。

本来、呼吸では横隔膜が大きく働きます。

しかし、

  • ストレス
  • 頭部前方姿勢
  • 首の緊張
  • 食いしばり

などが続くと、

首周囲の筋肉を使った浅い呼吸になりやすくなります。

その結果、

体幹の安定性が低下し、

腰への負担が増える可能性があります。

③ 睡眠の質が低下する

食いしばりは睡眠との関係も指摘されています。

睡眠の質が低下すると、

  • 筋肉の回復が遅れる
  • 疲労が抜けにくい
  • 痛みに敏感になる

といった変化が起こります。

慢性腰痛の方では、

睡眠状態を確認することも非常に重要です。

慢性腰痛で注目されている「中枢性感作」

近年の慢性疼痛研究では

中枢性感作(Central Sensitization)

という考え方が注目されています。

これは、

痛みが長期間続くことで脳や神経系が敏感になってしまう状態です。

その結果、

  • 腰だけでなく首や肩も辛い
  • 痛みが広範囲に広がる
  • 身体が常に緊張している

という状態が起こりやすくなります。

食いしばりと腰痛の関連についても、この中枢性感作が関与している可能性が考えられています。

当サロンで確認しているポイント

慢性腰痛の方では、

腰だけを見るのではなく、

  • 食いしばりの有無
  • 朝起きた時の顎の疲労感
  • 首や胸郭の硬さ
  • 呼吸パターン
  • 睡眠状態
  • ストレス状態

なども合わせて確認しています。

腰痛は腰だけの問題ではなく、

身体全体の使い方や緊張状態が影響していることも少なくありません。

まとめ

食いしばりと腰痛の関係については、まだ研究が進められている段階です。

しかし近年では、

  • 顎関節症
  • 慢性疼痛
  • ストレス
  • 呼吸
  • 睡眠

などが相互に関係している可能性が報告されています。

腰痛がなかなか改善しない場合には、

腰だけでなく顎や呼吸、睡眠といった視点から身体を見直してみることも大切かもしれません。

【参考文献】

Yoon SH, et al.
The prevalence of first-onset temporomandibular disorder in low back pain patients.
Scientific Reports. 2020.

Drangsholt M, et al.
Relationship Between Temporomandibular Disorders and Widespread Pain.
Journal of Oral and Maxillofacial Surgery. 2013.

The Current Trend in Management of Bruxism and Chronic Pain.
Journal of Pain Research. 2020.

Lobbezoo F, et al.
Bruxism: a summary of current knowledge and management.
Journal of Oral Rehabilitation. 2013.

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