その腰痛、仙腸関節障害かもしれません

こんにちは!
UNITYボディコンディショニングの山崎です!

名古屋市東区芳野・森下駅近くで、
不調や痛みの改善を目指した
ボディコンディショニングサロンを運営しています。

目次

はじめに

腰痛の原因というと、

椎間板ヘルニア

脊柱管狭窄症

筋肉の硬さ

などを思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし実際には、腰とお尻の境目にある「仙腸関節」が痛みの原因になっていることがあります。

仙腸関節障害は、ぎっくり腰のように突然発症することもあれば、長期間にわたって腰やお尻の痛みを繰り返すこともあります。

また、股関節や太もも周辺に症状が広がることもあり、見逃されやすい病態のひとつです。

今回は、腰痛の原因として注目されている仙腸関節障害について解説します。

仙腸関節はどこにある?

仙腸関節は、背骨の一番下にある仙骨と骨盤を構成する腸骨の間にある関節です。

身体のちょうど中央に位置し、体幹と下肢をつなぐ重要な役割を担っています。

仙腸関節は滑膜関節ですが、周囲を非常に強い靱帯によって補強されているため、大きく動く関節ではありません。

実際には、

平行移動1mm以下

回旋1°以下

という非常に小さな動きしかありません。

しかし、このわずかな動きによって上半身からの荷重を下肢へ伝えたり、歩行時の衝撃を吸収したりしています。

仙腸関節障害とは?

仙腸関節やその周囲組織に過剰なストレスが加わり、痛みを引き起こした状態です。

仙腸関節障害は決して珍しい病態ではありません。

報告によっては、

腰下肢痛患者の約12%

急性腰痛症患者の約13%

が仙腸関節障害由来であったとされています。

また、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどの脊椎疾患と併発することも少なくありません。

こんな症状はありませんか?

仙腸関節障害では、

・お尻の片側が痛い

・腰とお尻の境目が痛い

・立ち上がる時に痛い

・寝返りで痛い

・歩き始めが痛い

・長時間同じ姿勢がつらい

・階段で痛い

などの症状がみられます。

また、

鼠径部(股関節の前側)

大腿外側部

に症状が広がることもあります。

そのため、

「股関節が悪いと思っていた」

というケースも少なくありません。

なぜ痛みが出るの?

仙腸関節の痛みというと、

「関節そのものが悪い」

と思われることがあります。

しかし近年の研究では、

痛みを伝える神経終末は関節内よりも後方靱帯領域に多く存在する

ことが報告されています。

つまり、

仙腸関節障害では

関節そのものだけでなく、

・後仙腸靱帯

・骨間靱帯

・仙結節靱帯

などの周囲組織が症状に関与している可能性があります。

実際に、仙腸関節由来の痛みでは後方靱帯へのブロックの方が関節内ブロックよりも効果が高いことも報告されています。

仙腸関節はなぜ重要なの?

仙腸関節は、

単に骨盤にある関節ではありません。

体幹と下肢の間で

荷重伝達

衝撃吸収

を担っています。

歩行時には左右の仙腸関節が連動しながらわずかに動き、効率よく身体を支えています。

そのため、

長時間の片脚荷重

繰り返しの中腰姿勢

スポーツ動作

妊娠・出産

などによって負担が蓄積すると症状が出現することがあります。

MRIではわからないことも

仙腸関節障害には特徴的な画像所見がないことが多いとされています。

そのため、

「MRIでは異常なし」

「レントゲンでは問題なし」

と言われても、

仙腸関節が症状に関与している可能性はあります。

画像だけで判断するのではなく、

症状や動作との関係を評価することが重要です。

当サロンで大切にしていること

腰痛の原因はひとつではありません。

筋肉

筋膜

靱帯

関節

神経

など様々な組織が関与しています。

当サロンでは、

「どの組織にストレスがかかっているのか」

を評価することを大切にしています。

腰が痛いから腰だけを見るのではなく、

骨盤や股関節、胸郭の動きも含めて身体全体を評価し、症状の背景を考えていきます。

まとめ

・仙腸関節は体幹と下肢をつなぐ重要な関節

・可動域は1mm以下、1°以下と非常に小さい

・荷重伝達と衝撃吸収を担っている

・立ち上がりや寝返りで痛みが出やすい

・股関節や太もも周囲に症状が広がることもある

・MRIでは異常が見つからないこともある

・痛みには後方靱帯領域が関与している可能性が高い

腰痛の原因は腰椎だけではありません。

仙腸関節も重要な発痛源のひとつであり、評価の際には見逃さないことが大切です。

上殿皮神経障害についてはこちらの記事でも解説しています。

【参考文献】

村上栄一 編
『仙腸関節障害のすべて』
MB Orthop. Vol.37 No.4, 2024

河重俊一郎 編
『脊椎保存療法のリハビリテーション』

Vleeming A, et al.
Form and Force Closure of the Sacroiliac Joints.
PM&R. 2019.

Murakami E, et al.
Effect of periarticular and intraarticular lidocaine injections for sacroiliac joint pain.
J Orthop Sci. 2007.

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